遠藤登記測量事務所 土地家屋調査士 遠藤幸保 の日記
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南北が真逆の地図訂正
2015.09.26
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大手ハウスメーカーのお客様から地図訂正の相談がありました。
東京23区内の土地で、既存のアパートの建て替えを計画しているが、公図が当該土地だけでなく5番台及び4番台の1区画が南北真逆になっていて、銀行の融資が受けられない状態になっているとのことです。
筆数で言えば16筆になり、このようなケースは扱ったことがないので、管轄法務局へ相談に行って来ました。
回答は、この16筆の土地は勿論のこと、その16筆に隣接する土地の所有者全員の印鑑証明書付承諾書に実印で捺印していただき、訂正前後の地形図も添付して、アパートの建て替えを計画している方から地図訂正の申出を申請するという内容でした。
隣接する土地は13筆にもおよび合計29筆の所有者から印鑑証明書付承諾書を実印でいただかなければならないことになり、大変骨の折れる仕事になるなと感じつつその旨ハウスメーカー様へ報告したところ、どれ位かかるか見積書を出してほしいとのお話でした。
5番台及び4番台の1区画の中の方達は当事者ですから、説得すればそのメリットも感じて納得していただけるのでしょうが、その区画に隣接する方達は言ってみれば何のメリットもなく印鑑証明書をわざわざ取得し、しかも承諾書に実印で捺印しなければならない訳ですから、この忙しい世の中にあってそう簡単に同意してくれるとは思えません。
しかも、13筆の中にはマンションの敷地になっている土地もあり、管理組合があれば良いのですが、住人の共有になっていたら目も当てられませんし、1筆でも承諾しなかった場合のことを考えると憂鬱になってきます。
ちなみに、公図を取得してみると種類が「旧土地台帳附属地図」となっており、最初からこの区画は南北が真逆になっていたことがわかりました。
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土地家屋調査士法人 山口事務所 →http://endo.han-jo.jp/
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