遠藤登記測量事務所 土地家屋調査士 遠藤幸保 の日記
-
境界立会
2015.11.28
-
来週境界立会があり、うまく合意してくれればと願っています。
場所は事務所から近くの場所ですが、都道との立会、赤道・水路の立会、民民境界の立会と内容は盛りだくさんです。
特に苦労したのが約40mの赤道の線形で、周辺に地積測量図もないし、その他の資料も一切ない場所で、片側に万年塀とネットフェンスがあるだけで、主張により東西にどうにでも動いてしまう赤道でした。
立会時に双方の地権者が主張し合って決めるのも1つの方法ですが、それでは不調に終わる危険性もあるので、予め万年塀等になるべくかからないような線形案を作成し、調整に入りました。
依頼者の方はその案で納得してくれたのですが、赤道を挟んだ反対側の地権者の方はその案では納得できないとのことで、もう一度線形案を作成して赤道を挟んだ反対側の地権者の方にお見せしたところ納得していただき、やれやれと思っていたところ、今度は依頼者の方からその線形案では建築計画が成り立たなくなる恐れがあるとのご指摘があり、再度赤道を挟んだ反対側の地権者の方に当初案での再考をお願いしたところ、納得していただけたという経緯がありました。
何の資料もない場所での官民境界確定は地権者同士の力関係で線形がどのようにでも動いてしまうという怖さがあり、その間で調整を取らなければならない調査士という職業のつらさを感じてしまう事案です。
筆界特定制度の利用が平成18年の運用開始以来すでに処理された事件が全国で20,000件を超え、今でも年間約2,000件のペースで新規申請があるという事実もうなずけるところです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
土地家屋調査士法人 山口事務所 →http://endo.han-jo.jp/
調査士ブログランキングに参加しています。
バナーが貼れませんので、下の「調査士ブログランキング」をクリックして応援してください。
調査士ブログランキング