遠藤登記測量事務所 土地家屋調査士 遠藤幸保 の日記
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まさかの落とし穴
2017.01.14
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先日今までで一番大きな現場の納品に行って来ました。
業務内容も合筆・地積更正・分筆とフルスペックで着手から納品まで半年かかった現場です。
さらにご自宅の売却や借地権の底地の売却を仲介業者を入れずに相対でなさるということも絡んでいて難しい現場でした。
納品前に全部事項証明書・公図・地積測量図を点検していて、ご自宅の2筆のうちの1筆と借地権の底地の2筆のうちの1筆がいずれも農地(田)であることに気付きました。
仲介業者を入れずに相対で売買契約を締結するという話を以前お聞きしていたことを思い出して、納品時にこの地目(田)のままでは売却(所有権移転登記)できませんよという話を申し上げたところ、大変驚かれていました。
というのも、売買契約の締結の直前まで来ていたので、まさかそのような落とし穴があるとは思ってもいなかったようです。
当該農地(田)上には建物が昭和の時代から建っていて宅地課税されていたので、そのような障壁があるとは思ってもいなかったようで、その点については少なくとも東京都は登記地目による課税ではなく現況課税だからそのようなことが起こり得るのですよというお話をさせていただきました。
契約締結が目前に迫っている現在取り得る最善の策は、すぐに地目変更登記を申請して登記簿の地目を田から宅地に変更すれば、すぐに契約締結や所有権移転登記を申請でき、その方法も農地転用届出受理通知書を添付する方法ではなく、その書類を添付せずに地目変更登記を申請すれば、後は法務局から市役所への照会及び市役所から法務局への回答という方法で地目が宅地に変更されることをご説明し了解をいただきました。
なかなか一般の方はそこまでご存知の方は少なく、今まで大変お世話になったお客様のお役に立てて権利の登記の勉強もしていて良かったと感じた事例でした。
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土地家屋調査士法人 山口事務所 →http://endo.han-jo.jp/
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